はじめまして。うえだ演劇体験プログラム2003の事務局の荒井と申します。
これから本番に向けて、コラムを連載したいと思います。
天然工房との出会いや、これまでの経緯、ウラ話、演劇について等、いつまで続くかわかりませんが、よろしくおつきあいのほどを。
「ああ、若い劇団だなあ・・・」
天然工房の人たちと出会ってまず感じたこと。
去年の夏、丸子の長昌寺に合宿にきていた彼ら。
なかには金髪のひともいるし、いかにも劇団員ぽい人もいるし。なつかし匂いでした。
というのは、私も学生時代からしばらく、京都で演劇をやっていたのです。
やめてから7年くらいですか。
かなりのめりこんだほうだと自分では思います。
上田に帰ってきてから、劇団関係の人とのお付き合いがなかったので、久しぶりでうれしかった。
なんとなく同じ匂いというか、そんな感じです。
天然の人たちは「一緒にしないでね、荒井さん。」というかもしれないけど。
でも僕はそう感じたの。
劇団のもつ独特の雰囲気ってありますね。
劇団によってもちろんカラーは違うけど、天然工房さんはチームワークというか統率が取れている感じがしましたね。なんとなく。
スマートだし。怪物とか、化け物みたのはいなさそうな感じでした。
いい意味で普通のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちっていう印象。
ちょうどそのころは、上田市の旧西塩田小学校で「海の向こうより山の向こう」という、廃校をつかっての美術展が東京と地元の作家によって繰り広げられていて、スタッフとして関わっていたぼくには心の中にその名残りというか、余韻があったんです。
既成の枠にとらわれず、自分達の表現を模索するような場が、上田に生まれたからには、これを絶やしてはならない。
ひとり、燃えていたんです。
で、話を振りました。
「上田に来て公演するつもりはありませんか?」そのとき対応してくれたのが松田さん。
そしてあとからヒョコヒョコとでて来てくれたのが森角さんでした。
森角さんの第一印象はやはり、くせのない、やさしそうなお兄さん。
あのときは、まさかここまで話がふくらむとは思っていなかったです。
劇団の座長や主宰者っていうと、昔は、いかにもっていう強そうな人がお決まりのパターンが多いのね。本当に強いかどうかは別として。
かつての僕も含めてそうだと思いますね。(僕も劇団を主宰していました。)
でも森角さんからは、そういう「強そうな」とか「俺って天才」とか「ワシについてこんかい」的なオーラを感じないんですよね。
最初出会ったときからその印象は変わりません。
そんな彼をみて、僕は俄然興味を抱いてしまったわけです。
森角さんはどんな芝居を作るんだ?彼と一緒に芝居をつくってるこの人たちは、どんな人でどんな芝居をするんだろう?観たい!舞台を!
僕は実は演劇を志ながら、途中で挫折してるんです。
よくあるパターンですが。
彼をみて、僕とは対象的な人間だと直感的に感じました。
だからなおさら、気になるのです。彼らの芝居が。
これはもう行くしかない。東京まで。
そう思いました。
つづきは次回にします。
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